行政書士受験の心構え
これは司法書士受験時代の頃の話ですが、「司法書士になる本」という本の合格体験記の中に「合格するために山ごもりをした」とか「受験勉強中は妻子と別居して集中した」などという過激なものもありました。
他にも著者は「内面において充実しているだけでなく、外からみても『ああ、この人は何かやっているな』と思わせるような、引き締まった表情、にじみ出るような気力」が合格者にはあると述べています。
確かに難関資格ではありますが、合格するためには一切の妥協が許されないのだということを心に刻み込みました。近年の行政書士試験もかつて「代書屋」と呼ばれた頃と比べたら、かなり難しくなっています。これから受験を考える方はまずそのあたりの「意識改革」から始めてみてはいかがでしょうか。
今となってはお恥ずかしい話ですが、私が司法書士を目指していた頃、答案練習会を最初に受講した年には、さっぱり得点が稼げず、一歩間違えれば択一式の単純正解的中率(5肢択一なら2割という、いわゆる「まぐれ当たり」の確率)よりも低かったなどというケースさえありました。はじめはその結果を「問題演習もしていなかったし、しょうがない」と冷静に受け止めていたのですが、よくよく考えてみたら「大学も卒業して受験指導校に通い、一通りのカリキュラムもこなしてきた。それなのに結果も出ていないのに平然としてていいのか」と思い、だんだんと悔しさ、漫然と構える自分への腹立たしさがこみ上げ、「涙のひとつも流し、どうしたら結果を出せるのか一晩くらい寝ないで考えたらどうか」と考え、徹夜で勉強したこともありました。司法書士に関しては結果は出せていないのですが、そのときの経験が私にとっての大きな転機となっています。どんなきっかけでもいいからどこかで「必死になる」という姿勢が必要になってくると思います。
勉強は楽しいもの?
ただし、がむしゃらに努力するだけではどこかで息切れしてしまいそうですし、「成果」を出すためには必ずしも効率的とはいえない部分があります。司法書士の答案練習会や模擬試験で成果を出せるようになった頃には、勉強することが楽しいと感じられるようになり、必然的に力も伸びていきました。地道な下積みの頃は面白くもなく苦しいばかりでしたが、一定の線を踏み越えてからは楽しみ、伸びるようになってきます。そこに到るまでが辛抱のしどころであり、最初の勝負の分かれ目といってよいと思います。
自己暗示の効用
それからこれも先述の本にありましたが、受験に向けて気の小さい方はあえて「ホラを吹く」ことも良いとありました。すなわち、「私は今年必ず合格します!」と周囲の人に宣言してまわるというものです。自分自身に暗示をかけるという効果もありますし、何よりも大口をたたいてまわるわけですから、一層真剣になって勉強するという効果があるというのですが、私の場合はこればかりは小心者すぎて(笑)、かえって萎縮して身が入らなくなってしまうと思います。ただし、自分自身に語る分には大いに結構なことだと思います。紙に書いて毎日読み上げることは(傍から見ると気味が悪いですが・・・)心理学的な効果もあるといわれます。
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